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二間続きの和室を洋室にしてLDKが誕生!実際のリフォーム事例や取り入れたい工夫も紹介
築年数の古い家だと、一昔前のライフスタイルに合わせた和室中心の間取りになっていることが少なくありません。自宅に二間続きの和室があるものの、現代の生活にマッチせず、使いづらさを感じている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、二間続きの和室を洋室化してLDKにリフォームするメリットや実際の事例を紹介。和室にしかないメリットも活かしながらリフォームする工夫も解説します。
二間続きの和室をLDKにリフォームする3つのメリット
現代のライフスタイルからすると使いづらさを感じることの多い二間続きの和室。広い空間を活かしてLDKにリフォームすると3つのメリットが期待できます。
(1)広く開放的なLDKを実現できる
築年数の古い住宅は、かつてのライフスタイルに合わせて家族それぞれに個室を設けたり、目的別に部屋を分けたりと、細かく間取りされているケースも多くなっています。
一方、近年人気なのは柱や壁をなるべく少なくした、開放的・連続的な間取り。LDKをできるだけ広く取り、家族の存在を感じながら過ごすというライフスタイルが主流です。しかし、既存住宅だと新たに広い空間を確保するのは難しいでしょう。
そこでおすすめなのが、6畳や8畳の単位で細かく仕切られた二間続きの和室をつなげる方法です。仕切り壁を取り払ったうえで洋室化すれば、広くて使い勝手のいいLDKを実現できます。
(2)押入れが貴重な収納スペースになる
リビングは家族が最も多くの時間を過ごす場所であり、何かとモノが増えやすい場所です。しかし、たくさんのモノをしまっておくだけの十分な収納が設置されていないケースも多いのではないでしょうか。
押入れのある和室を二間続きにしてLDK化すれば、リビングに貴重な大容量の収納スペースを確保できます。押入れのままだと使いにくい場合、クローゼットに変更したり、押入れのあったスペースに壁付収納を設置したりすれば、使い勝手も良くなります。
(3)お手入れがしやすくなる
畳敷きの和室はメンテナンスに手間がかかるのがデメリットです。食べ物や飲み物をこぼすと掃除が大変なことに加え、畳の裏返し・表替え、破れた障子の貼り替え、砂壁や土壁の補修など、和室特有のメンテナンスが発生します。
それに比べ、フローリングの洋室なら、日常的な掃除機がけと拭き掃除で十分きれいになるのがメリットです。二間続きの和室を洋室化すれば、普段のお手入れの手間が軽くなるでしょう。
施工事例で見る二間続きの和室をLDK化するリフォーム
続いては、カインドが手がけたリフォームのなかから施工事例を2つ紹介します。「二間続きの和室をLDK化するリフォーム」とはどのようなものなのか、事例を通してイメージを膨らませましょう。
窓を増やして風通しを改善した快適LDK
1つ目に紹介するのは、築50年以上の古い実家をリフォームした事例です。二間続きの8畳の和室をLDKにし、水回りの位置も大きく変更しています。もとは和室それぞれに押入れがありましたが、1間の和室を廃止し、新たに縦すべり窓を増設。以前よりも明るく開放的なLDKへと生まれ変わりました。
将来のライフスタイルの変更を見越して設計されている点もこの事例の大きな特徴です。もともとLDKをもう少し大きくする予定でしたが、将来高齢になるお母様と一緒に暮らすことも想定し、LDKの隣に4.5畳の客室をあえて残しました。現在は客間として重宝していますが、お母様が一緒に暮らすようになれば、お母様の個室として使用可能。階段を上り下りせず、1階だけで生活が完結するつくりです。
現在のライフスタイルだけでなく、今後のライフスタイルの変化も見据えて間取りを工夫することで、長く住み続けられる家を実現しました。
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60代戸建フルリノベーション~間取り変更・内装篇~|和歌山市 S様邸
和室の大胆リノベーションで広々2階LDKが誕生
2つ目に紹介するのは、3階建ての築古物件を大規模リノベーションした事例です。もともと住居として使われていたと見られる2階・3階部分は和室が中心のつくりでした。2階部分の和室は仕切りや押入れを取り払い、壁際にキッチンを新たに設置。清潔感のある広々としたLDKが誕生しました。
画像で比較すると、同じ空間でも明るさや開放感が段違いであることがわかります。二間続きの和室をLDK化すると、このようにモダンな住まいを実現できるでしょう。
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戸建て中古リノベーション~内装篇~|和歌山市 H様邸
和室にしかない魅力も知っておこう
二間続きの和室をLDKにリフォームする魅力を中心に見てきましたが、和室にしかないメリットがあることも押さえておく必要があります。
そのまま寝転がってくつろげる
畳敷きの和室は、床に直接座ったり寝転んだりしてくつろげるのが大きな魅力です。畳は断熱性と保温性を持つことから冬でも冷たくなりにくいうえ、クッション性があるので寝転んでも身体が痛くなりません。
リビング近くに和室があれば、家事や仕事をしていて少し疲れたときにわざわざ居室まで行かなくても、その場で寝転んで休憩することが可能です。親戚や知り合いが泊まりに来ることの多い家であれば、ゲストがくつろいだり宿泊したりする客間としても重宝するでしょう。
寝具や家具を揃えることが前提の洋室に対し、そのままでも多様な使い方ができるのが和室の特徴です。
子どもを安心して遊ばせられる
和室は小さな子どもの遊び場としても適しています。先ほど紹介したように、畳はクッション性があり吸音性も高い床材です。子どもが走り回って転んでもケガをしにくく、ドタバタと走り回る音や揺れも気になりにくいでしょう。
布団を敷けばそのまま寝かせておけるので、寝返りするようになった乳児の昼寝場所やハイハイをするための場所としても安全です。リビングに隣接している和室なら、家事の最中も子どもの様子を見守ることができます。
リビングと和室の間を襖で仕切れるようにしておけば寝かしつけにも便利。小さな子どものいるファミリーにも和室のある間取りはおすすめです。
年中快適に過ごしやすい
自然素材からできている畳は調湿性に優れているのも特徴です。高温多湿な夏には余分な水分を吸収する除湿機能が働き、反対に空気が乾燥する冬は水分を放出する加湿機能が働きます。
畳に加え、和室によく用いられる砂壁も吸湿性の高さが特徴です。畳とともに夏場の蒸し暑さを軽減してくれるので、夕方から早朝にかけてはエアコンをかけなくても快適に過ごせる日もあるでしょう。
和室のメリットも活かすリフォームの工夫
二間続きの和室をリフォームで開放的なLDKにしつつも、上で紹介した和室のメリットを活かしたい場合、どのような工夫をすればいいのでしょうか。
小上がりを設ける
二間続きの和室をLDKにリフォームしたうえで、LDKの一部に一段高くなった小上がりを設けると、和室のメリットも上手に取り入れた快適な空間を実現できます。小上がり部分の床は畳敷きにするのがおすすめです。
LDKと空間をともにしながらも緩やかにゾーニングされた小上がりは、リビングに隣接した和室と同じような使い方ができます。子どもの遊び場、ちょっとした休憩スペース、簡易的な客間などに使えるほか、段差部分をベンチのようにして腰かけることも可能です。
小上がりの下を収納にすれば、押入れ代わりの収納スペースが誕生します。子どものおもちゃやゲスト用の布団などをしまっておける、リビングの貴重な収納スペースになるでしょう。
一部をモダンな和室にする
洋室化したLDKのなかに完全な和室があると空間の統一感がなくなり、チグハグで雑多とした印象になってしまいます。空間のつながりを持たせながら和室を残したいなら、モダン和室を新たにつくるのが有効です。
モダン和室とは、畳や障子など一部の和の要素を取り入れながら、洋室とのつながりも感じられる現代風の和室のこと。モダン和室ならリフォームでスタイリッシュになったLDKのインテリアとも違和感なく調和し、空間のアクセントとしてもうまく機能します。
畳は通常のものではなく、縁なし畳、縁なし半畳サイズの琉球畳などを選べば、よりモダンでスマートな和室になります。ただし、こうした畳は化学素材からつくられているものも多く、イ草の畳が持つ調湿性などは期待できないため注意が必要です。
まとめ
築年数の古い住宅によくある二間続きの和室をLDKにリフォームすることで、現代のライフスタイルに合った、明るく開放的なLDKを実現できます。ただし、和室だからこそ叶えられるメリットも多くあるため、小上がりやモダン和室を取り入れるなどの工夫で、和室要素を残したLDKにするのもおすすめです。
二間続きの和室の活かし方は、お客さまの現在・将来のライフスタイルによって異なってきます。数多くのリフォームを手がけてきたカインドなら、お客さまとの徹底的な対話を通じて、それぞれのライフスタイルにとことん寄り添ったご提案が可能です。
二間続きの和室がある家のリフォームを検討しているなら、カインドへお気軽にご相談ください。
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