Case
わんちゃんと快適に暮らす部屋づくり
Data
今回のリフォームは1Fの使っていない和室2間続きのスペースを、わんちゃんと施主様がエリア分けをしながら同じ空間で暮らすためのリフォームです。
今までは2Fの10畳ほどの洋室で一緒に暮らしていましたが、高齢のわんちゃんと少し身体が不自由な施主様が快適に過ごすために、階段を昇り降りしなくても生活が完結できるように、使用していない1Fの和室をリフォームすることになりました。
8畳と6畳床の間、半間の押入れがあった和室2間を畳からフローリングにし、既存の砂壁には珪藻土を塗り重ねました。珪藻土は調湿・消臭効果がある自然素材ですので人にもわんちゃんにも優しいですね。広縁には大きな掃き出し窓が2つあり、毎日雨戸の開閉が大変ですので室内からリモコンで開閉できるように電動のシャッター雨戸に取り替えました。
室内側には電動のロールスクリーンを設置し、体への負担をなるべく少なくするようにご提案をしました。
16畳のスペースには施主様がベッドやテーブル、椅子などを置いてもゆったりできるスペースを確保し、残りはわんちゃんが自由に動き回れる空間にするためにわんちゃんが越えられない高さの腰壁を造作、小さい格子扉を付けて出入りもできるようにしています。腰壁の高さは40㎝ほどなので格子扉の開け閉めに施主様が屈まなくてもいいように扉の一部をちょうどいい高さに伸ばし、上部で操作できるように作っています。使用した木材はスプルーズでオスモカラーのクリアを塗って仕上げています。
2間の間の鴨居や長押をそのままにし、欄間だけを撤去することで費用を抑えながら空間を広く使え、空調の効き目にも配慮しています。和室をリフォームする場合、壁や天井をクロス貼りにすることもありますが、費用も嵩みますので今回は雨戸やロールスクリーンなど生活のしやすさに重きを置き、必要以上に手を加えないリフォームをご提案させていただきました。
もともとあったクローゼットはパイプハンガーの位置を低くし、クロスを貼り換えました。スヌーピー柄とラベンダー色のクロスで施主様が扉を開けたときに楽しめる色柄を貼っています。
フローリングはPanasonicのマイスターズウッドフロアーダブルコートのバーチクリアです。既存の柱の色にも馴染む色柄で突き板のフロア材です。
わんちゃんにとっても施主様にとっても、自分のスペースを確保しつつお互いの存在を確認しあえる空間づくりができ、快適な生活を送っていただけているようです。人とペットが共生でき少しでもお互いが快適に過ごせると理想的ですよね。