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リフォームでキッチンは移動できる?5つのパターン別に見る費用相場と気をつけるべき注意点
キッチンの使い勝手は暮らしやすさを大きく左右するものです。自宅のキッチンが古くなり、設備を入れ替えるだけでなく、場所も移動したいと考えている方もいるかもしれません。そもそもリフォームでキッチンを移動することは可能なのでしょうか。
この記事では、戸建て・マンション別にキッチンの移動が可能なのか解説するとともに、費用相場や注意すべきポイントも紹介します。
そもそもリフォームでキッチンの移動は可能?戸建て・マンション別に解説
結論からいえば、リフォームでキッチンを移動できるかどうかは、住まいの状況によって異なります。ここでは、戸建て・マンション別に判断のポイントを見ていきましょう。
移動のネックになるのは排水管と換気扇
住まいのリフォームにおいてキッチンの移動が問題になるのは、排水管と換気扇を移動できないケースがあるからです。
排水管に関しては、配管を移設できるかどうかに加え、十分な水勾配を取れるかどうかが問題になります。排水管は勾配をつけることで水を流す仕組みなので、勾配を十分に取れない位置にはキッチンを移動できません。
換気扇に関しては、外部へ排気するための「ダクト」といわれる煙道の位置がポイントです。近年は大半のキッチンがレンジフードを採用しており、換気にダクトを用いています。そのため、ダクトを移設できる範囲によって、キッチンを移設できる箇所も限定されるでしょう。
比較的自由度の高い戸建て
一般的な木造住宅の場合、給排水管や排気ダクトのルートに関する制約が少ないため、キッチンの位置も比較的自由に変更できます。ただし、配管やダクトのルートを大幅に変更するとなれば、リフォーム費用が大きく膨らむので注意が必要です。
また、戸建ては一切制限がないというわけではありません。建物構造によっては、戸建てであっても配管やダクトのルート変更が難しいケースもあります。建物を支える耐力壁を避けるため、遠回りのルートを取らなければならないこともあるでしょう。
戸建てだからといって安心するのではなく、平面図・立面図をプロに見てもらい、キッチン移動が可能なのか最終判断してもらうのがおすすめです。
構造と管理規約次第のマンション
マンションは戸建てよりも制約が多いため、より注意が必要です。床下や壁内に配管スペースがある物件であれば、比較的自由に配管やダクトを引き回せるので、キッチンも移動できる可能性があります。一方、壁や床下のコンクリート内に配管が埋め込まれている場合には移設が難しく、キッチンの位置を移動するのも難しいでしょう。
配管が移動できたとしても、排水管の水勾配を確保できるかがネックになります。標準的なマンションでは、共用部のパイプスペースに上から下へ流れる排水管が通っており、ここに各住戸の排水管が接続されています。パイプスペースの位置は変更できないので、室内の排水管だけで必要な勾配を確保しなければなりません。よって、パイプスペースから遠すぎる場所へのキッチン移設は難しいでしょう。
場合によっては、管理規約で水まわりの移動そのものを禁止している物件もあるため、規約類も事前に確認しておく必要があります。
【5つのパターン別】リフォームにおけるキッチン移動にかかる費用相場
自宅がキッチンを移動できる構造だと仮定して、実際に移動した場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。5つのパターンに分けて、大まかな費用相場を紹介します。
(1)既存キッチンを移動させるパターン
比較的最近キッチンの設備を入れ替えている場合、既存のキッチンの場所だけを移動するリフォームが有効です。設備を新たに買い替える必要がないので「35〜70万円程度」と、比較的リーズナブルにキッチンを移設できます。
ただし、既存キッチンを10年以上使い続けている場合には、せっかく移動しても数年後に結局入れ替えが発生する可能性があるため、移動時に機器も入れ替えたほうが安心です。
(2)シンクとコンロの位置を入れ替えるパターン
キッチン自体の位置は変更せず、シンクとコンロの左右の配置を入れ替えるパターンも、広義でいえばキッチン移動にあたります。シンクとコンロの配置が変わるだけでも、使い勝手は大きく変わるでしょう。
この場合、給排水管や電気配線、排気ダクトの延長やルートの引き回しが必要なため、通常のキッチン交換よりも費用は高め。かかる費用の目安は「80〜120万円程度」です。
(3)壁付キッチンから対面キッチンに変更するパターン
移動を伴うキッチンリフォームでよくあるのが、I型の壁付キッチンから人気の対面キッチンへと変更するパターンです。壁に向かって料理をする壁付キッチンを対面キッチンに見直すことで、家族とのコミュニケーションを重視する現代のライフスタイルにマッチしたキッチンにできます。
キッチンの入れ替えが前提となるため、リフォームの費用相場は「150〜200万円程度」と、上の2つに比べて高めです。
(4)壁付キッチンからアイランドキッチンに変更するパターン
壁付キッチンから、人気のアイランドキッチンへ変更するパターンもあります。アイランドキッチンにすると見た目がスタイリッシュになるほか、回遊動線により配膳や片付けの作業効率をアップできます。
アイランドキッチンは一般的な対面キッチンに比べて高価な傾向にあることから、リフォームの費用相場は「200〜300万円程度」と考えておきましょう。
(5)他の階へ移動するパターン
戸建てでは、家族の集う場所の採光性や開放感を重視し、2階にリビングを持ってくるケースも少なくなりません。こうしたリフォームでは、キッチンも2階に移動することになります。フロアを移動する場合、前提として給排水管、ガス管、排気ダクトなどを、2階へ引き回せるか確認が必要です。
移動できるとしても、同じフロア内での移動に比べて工事が大規模になるため、費用の目安は「250万円以上」と高額になります。
移動を伴うキッチンリフォームで考慮すべき3つのポイント
設備面・費用面ともにクリアし、いざキッチンを移動するとなったときには、次に挙げる3つのポイントを押さえて設計・施工を行いましょう。
(1)リビングダイニングと一体的に検討する
キッチンはリビングダイニングと一体的になっている場合が多く、キッチンにゆとりを持たせようとすると、リビングやダイニングのスペースが圧迫されてしまう可能性があります。
独立キッチンを対面キッチンに変更するケースでは、料理の匂いや音がリビングダイニングに広がりやすくなるなど、移動前にはなかった問題が新たに生じる場合も。
キッチンの移動プランを考えるときは、リビングダイニングもあわせたトータルでの使い勝手を意識することが大切です。
(2)設備の機能やグレードは予算とのバランスを考える
キッチンはさまざまなメーカーから販売されており、それぞれに機能やグレードが幅広く設定されています。多機能でデザイン性に優れているものは、当然価格も高めです。リフォーム費用の多くをキッチンの本体価格が占めるため、高価な製品を選べば、トータルコストも大きく膨らんでしまいます。
製品選びの際には、希望する項目に優先順位をつけることが大切。つけたいと思っている機能は本当に必要か、下のグレードでデザインテイストの合うものはないかなど、予算・機能・デザインのバランスを踏まえて十分検討するようにしましょう。
(3)施工実績が豊富な業者に依頼する
キッチンは毎日使う場所なので、家事動線や収納の量・位置などをしっかり検討しないと、使い勝手が悪くなり、ストレスを感じる要因になります。使いやすいキッチンをかなえるには、使う場面を具体的にイメージしてプランニングすべきです。
加えて、キッチンは包丁や割れ物を多く取り扱う場所でもあり、安全性にも十分な配慮が求められます。特に小さな子どもやお年寄りがいる家庭では、いっそう安全性に気をつけたいところです。
このように、キッチンの移動には多くのノウハウとアイデアが必要になります。リフォームを検討する際は、キッチンリフォームの施工実績が豊富な施工会社へ依頼するようにしましょう。
キッチンの移動を伴うリフォームの依頼はカインドへ!
リフォームでキッチンを移動できるかどうかは、物件の構造、給排水管や排気ダクトの状況などによって異なります。構造的に移動が可能だったとしても、アイランドキッチンへの変更やフロアを移動するケースでは、大きな費用負担が発生するので注意しましょう。
今回紹介したように、キッチンを移動するリフォームは注意すべきポイントが多いため、施工実績が豊富なリフォーム会社に依頼するのが安心です。
和歌山市周辺でキッチンの移動を伴うリフォームを検討するなら、戸建て・マンションを問わず数多くのキッチンリフォームを手がけてきた有限会社カインドまで、お気軽にご相談ください。
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